Cycle Peugeot Museum

Bangkok Car Free Day

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恒例のバンコク・カー・フリー・デーです。毎回、会場で氏名を登録しますが、友人によると名簿の登録総数は既に6,000人を越えているとのことです。 タイに来た当初、自転車に乗った人をあまり見かけなかったので、その理由を尋ねてみたことがあります。「暑いし危険だから」というのが返答でしたが、 こうやって見ると、結構自転車ファンがいるようですね。





事前に届出されたルートでは道路の一車線分が自転車に開放され、要所には警察官が配置されるなど行政側のバック・アップもしっかりしています。 また今回は、自転車持込の場合に限り高架鉄道の料金が無料という新しいサービスも始まりました。もちろん、カー・フリー・デーのみです。





ご両親と一緒にサイクリングへ参加していた子供たち。 絵に描いたような愛らしい仕草をもっていて、皆が微笑みながら眺めていました。





今回、皆が綺麗だと言ってしきりに写真を撮影していたブランドなしのミキスト。ユーレ・アルビーなど古いフレンチ・パーツが用いられていたので、フランス製だと思います。 なまじデカールがあると、それが示す時代背景やブランドの特徴などからこの自転車はこうだという固定的なイメージをつくってしまいがちですが、こういう自転車の場合、 オーナーの方の価値観やスタイルが想像の第一の対象になり、そこから自転車のアイデンティティが導かれます。見習いたいですね。





タイランド・ポスト・オフィスの古い自転車、エンジン付です。毎日こういう自転車に乗って仕事ができるのなら幸せだろうな。





台湾・中国・ベトナム・ラオスを経てタイに辿り着いたマレーシア人のスー氏。以前は日系物流会社に勤務していたそうですが、 日々コンピューターの前に座って荷物の管理をすることに嫌気がさし、自分の人生を考え直すために自転車で旅に出たとのことです。 残念なことですが、彼はこの数日後バンコク市内で荷物ごと自転車を盗まれたそうです。





「前にいる女性、日本人かな?」とタイ人の友人が尋ねてきたので、「君の国の娘だろ」と返事。 小径車に跨っている後姿が綺麗だったので、撮影させてもらいました。





外国人という視点から見ると、カー・フリー・デーには問題もあります。そのひとつがマナーの悪さです。 歩行者に道を譲らない、煙草を吸いながら走行する、道路中央で車と車の間を縫って走るなど、日本ではちょっと考えられない光景をよく目にします。 少なくともカー・フリー・デーと称する場合、それは地球環境を保全するという意味と同時に、自動車産業など既存の権益を否定する意味をも包含します。 そういう意味では、たんに自らマナーを守るというだけでなく、さらに他の模範たり得る存在にまでならなければ、彼らの主張は独善的な正義に終わってしまうだろうし、 また市民は彼らを支持しないと思います。





「なぜ、今問題を認識しながら何もしないのか?」、大学生の頃、地球温暖化や少子化等について生物学の教授にそう尋ねたことがあります。 「世界の科学者は、近未来に起こることの大半を予見することができる。ただ、現実は経済が優先されるため、問題がそれとして取り上げられない」というのが答えでした。
それから十数年後、環境先進国ドイツでは「小さな冷蔵庫を持ち、自転車で移動するのがステイタスだ」と言われるようになり(自分の満足ではなく他者のことを考えて行動しているという意味)、 20年を経た今日、環境などお構いなしに見えた新興国タイでも人々の価値観が変りつつあります。 バンコク・カー・フリー・デーはその象徴であり、まだ小さな芽に過ぎませんが、皆で大切に守っていけたらと思います。未来を生きなくてはならないすべての生命のために。




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